「ノッコン」という表記も日本ではみられるが「Knock On」なので、kの発音はあるべきではあろう。
デリバレイトノックオンとインテンショナルノックオン
英語表記を見てみよう。
「Intentional」を直訳すると「意図的な」。「deliberate」を直訳すると「意図的な」。
そう、結局一緒なのだ。ちなみに「競技規則」上で出てくる言葉とすると「故意のノックオン」(第11条4)である。といってもここでは「故意のノックオンにならない」という定義づけで、違反自体は第11条3の「プレイヤーは、手や腕を使って故意にボールを前にノックしてはならない。」である。
ノックが何だよ、となるわけではあるが一応競技規則冒頭の「定義」部分に以下の文面はある。

いや、それ「ノックオン」じゃんと思うかもしれないが、日本語の競技規則にはこれしかないのだからしょうがない。
英語版ルールの第11条3は、「A player must not intentionally knock the ball forward with hand or arm.」となっており、単純に英語にすることを考えるのであれば「Intentional」のほうが適切であろう。というか「deliberate」という単語は、英語版競技規則にすら登場しない。
直訳(機械翻訳)したから、こうなっているんだろうが日本協会は校正しないんだろうか。ワールドラグビーが作って発行するんだろうけど、日本語はこっちの方が長けているんだろうし、解釈も踏まえて照会するべきな気がする。
第11条の前半部は「ノックオン」を扱っている以上、日本語での競技規則は「プレーヤーは、故意にノックオンしてはならない」あたりが順当な表現なように思う。そもそも、「ノックオン」の定義で手や腕を使ってボールを前に進めることを指しているのだから、中途半端に「ボールを前にノックする」という表現は、理解しにくい状況にあるように思う。
不正なプレー(ファウルプレー)は幅が広い
リーグワンの中継で、レフリーマイクから「ファウルプレー」という発言を聞くことが多い。TMOのレビュー時やカード提示をする際の説明の際に用いられる。
このファウルプレー(Foul Play)は、日本語ルール上は「不正なプレー」として表記されている。あと日本語に訳されているものとすると「オブストラクション(Obstruction)」は、「妨害」である。
さて、今日においてファウルプレー、オブストラクションといったものを訳して表記する価値はあるのだろうか。
例えばラグビーでは、コラプシングという反則が日本においてもそのまま使われているが、「Collapsing」は「collapse」の現在分詞で、崩壊するといった意味合いを示す。とはいえ「コラプシング」という言葉が用いられ使われている。オブストラクションもそのまま使われている。
このそのまま使われているものと訳されているものの違いは何なんだろう。レフリーマイクがついて、中継(や会場)で聞くことができるが、いろんな言葉を使っている。別にコミュニケーションが取れているのであれば問題ない。でも、ノットロールアウェイもオフフィートも結局そのまま使われているように思う。
ちなみに「misconduct」は「不行跡」と訳され、「unfair play」は「不当なプレー」と訳されている。
シニカル/プロフェッショナルファウル
あと中継で聞くことばとすれば、「シニカル」「ミディケーション」「プロフェッショナルファウル」ぐらいだろうか。
「プロフェッショナルファウル」は、レフリーというより実況・解説側が使っているだけだとは思うが。
いわゆる外来語的に使っているだけではあるのだから問題はないけど、わかりやすいかといわれると?審判のコミュニケーションの音声が聞けているだけという観点に立つと問題はないけど、中継だったり会場だったりで使い始めるとちょっと疑問がわいてきやすいように思う。
審判はそもそも裁くだけで大変なものだし、リスペクトするべき存在だ。そこに無茶なお願いをしているようには思うが、専門のラグビー用語だけでも統一していただけるとありがたいように思う。国際試合では当然英語なので、いろいろ混ざるのは仕方ないが、「外来語」群も定義して、みんなが同じものを使えば、それで理解が深まっていくはずだ。
人によっていろんな言い方をすると、知らない人からしたら意味が分からないだけである。せっかくマイクがついていて、それを中継でも使っているからこそ、改善の余地はあるように思うのだ。


コメント