Introduction
RWC2023ではどうにゅうされることになった、「ファウルレビュープロセス」。”The Banker”といわれていたこともあり、日本では「バンカー・システム」と各種メディアは表現している。
ところで、このシステムに対しての実況・解説コメントに違和感を感じたので触れておこう。
ファウルレビュープロセス(FRP)
Referees will remain the lead decision-maker during matches, but during the current trial they will have the ability to refer any foul play incident to the Foul Play Review Officer located in the ‘Bunker’ for formal review.
If the officiating team is unable to determine whether an incident warrants a red card after two-big screen replays but a minimum yellow card threshold is determined, the referee will cross their arms, signaling a formal review and the player will leave the field for 10 minutes as per the current sin-bin rules.
A dedicated Foul Play Review Officer will then have up to eight minutes to review the incident using all available footage and technology, including Hawk-Eye split screen and zoom technology, to determine the outcome.
The Foul Play Review Officer will then communicate the decision to the officials and the referee will either uphold the yellow card and enable the player to return or upgrade to a red card with the player staying off the field and unable to be replaced.
Video: How the Foul Play Review process works
以下が雰囲気抜粋訳。
審判は試合中の意思決定者であり続けるが、「バンカー」とするファウルレビューオフィサーに、ファウルプレーについてを付託することができる。
大画面のレビューの後、レッドカードであるかは判断できないが、イエローカード以上である場合、主審は腕を組んで審査の合図をして、プレイヤーは現在のシンビンルールに従い10分間退場する。
その後、ファウルレビューオフィサーが、最大8分間使用可能な映像と技術を使用して審査をし結果を出す。
ファウルレビューオフィサーはその決定を審判に伝える。
危険だからバンカーシステムにかけられたわけではない
今までの傾向をみるに、「バンカーシステム」はよりオートマティックに使われている。ファウルプレーの中で、日本語競技規則でいう「危険なプレー」に対しては自動的に活用しているように感じる。
以下に今大会におけるカード一覧をまとめたページがある。
2回のレビューでイエロー以上が確定すれば、オフィシャルレビューオフィサーに付託すればよいのであって、レッドかどうか、すなわち軽減要因があるかを見る必要がない。つまり、フィールドレフリーは、イエロー以上か未満かをチェックしているに過ぎない。
つまり、イエローカードが提示されるとき、反則の繰り返し、故意の反則といったレッドカードが明らかに提示されない状況でなく、ヘッドコンタクトをはじめとした危険なプレーであれば、イエローカードを提示し判断をゆだねることでスピードアップを図っていると考えればよいだろう。
つまり現状システムが使われるときは「レッドの疑いがある」というわけではなく、「イエロー以上である」ということに留意する必要があるのではないだろうか。
そういった点を踏まえると、「バンカーシステム」にかけられるときに実況・解説が少し驚くような雰囲気を醸し出しているように感じるときがあるが、イエローカード以上であることをレフリー・ARは判断したに過ぎない以上、少し疑問に感じる。レッドの可能性があるというわけではなく、イエロー以上であるという判断に過ぎないのだ。
イエローである以上、基本的にはFRPOに判断は委任される
「少なくともイエローカード以上」であるとき、ファイルレビュープロセスは用いられることになり、ファウルレビュープロセスオフィサー(FRPO)に判断は委任されることになる。
文面をそのまま受け取るのであれば「レッドの可能性がある」といっているわけではなく、「イエロー以上である」ということだけに過ぎない。現に、今大会におけるファウルレビュープロセスの適用事例はいずれも危険なプレーに相当するイエローカードであり、100%FRPOに委任されている。FRPOに委任されていないイエローカードは、故意の反則(Unfair play)と反則の繰り返し(Repeated infringements)であって、危険なプレーであれば必ずレフリーは腕をクロスし、レビューを実施する合図を出しているのだ。
3週目が始まり、World Rugbyの方針を察するに、危険なプレー(第9条11~26)によってカードが出るシチュエーションであれば、これからもレフリーは腕をクロスすることだろう。
しかし、これはレッドの可能性を意味するものではなく、ファウルプレーであり危険なプレーがあったことを意味するに過ぎない。そういった点を踏まえると、やはり実況・解説のリアクションは少し疑問を感じざるを得ない。



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