はじめに
(1/9更新)(通達)競技規則の改正についてで、試験実施ルールとともに通達されている所であるが、近年JRFUはあまり日本語訳を作らないので、勝手に翻訳する。
「勝手翻訳」であるので、正確性は保証されないことに留意されたい。
なぜ翻訳が必要かというと、TMOは日本における最高峰リーグの「リーグワン」で採用されており広く目にするからである。つまり、ファン目線であってもどのプレーに介入されるかが周知されることは、観戦者の納得感、理解促進につながるものであると考えている。
JFAはVARについての基礎知識を解説するページを設けているし、Jリーグ公式Youtubeでも取り上げているように情報発信がある。しかしながら、JRFUやJRLOもそういった点にまったくもって配慮されない。この点にラグビー界の課題が詰まっていそうであるが、ただのファンに過ぎない我々は勝手に理解するしか現状はないのだ。
ちなみに2022年5月更新のものは、日本語版がある。
TMOプロトコル
6.16 TMO プロトコル
世界的試験ルールの施行:2025/1/1
本プロトコルの意図は、TMO が判断を下せるようにすることではなく、状況や事態、またはヒューマンエラーによってオンフィールドチームがサポートを必要とする時に、より良い、より正確な審判を行うため、TMO がフィールドチームのサポートを行うことができるようにすることである。
Section 1:指針
- レフリーは、レフリーチームにおける主審であることに変わりはない。このプロトコルの意図は、レフリー、アシスタントレフリー、TMO(通称「チームオブ4)がより良い、より正確な判定を集団で行うために科学技術を用いた解決策を提供することにある。このプロトコルは、レフリーが判定の責務や義務を免れることを意図するものではない。
- このプロトコルは、一般的に「明白かつ一目瞭然」(CLEAR&OBVIOUS)と定義される領域で対処することを目的としている。わかりやすくするために付け加えると、これは他の方法では判定されそうにない出来事と定義される。
- TMOプロトコルの適用は、信頼性と一貫性を担保しなければならず、そうすることによってゲームの完全性を維持することに貢献しなければならない。
- このプロトコルは、試合上で最善の判定を下すために協議が必要な時に、チームオブ4が、TMOによる補佐を正式に要請できるようにすると同時に、特定の結果について疑いの余地がない場合は、TMO がライブコールを行えることができるようにすることを意図している。
Section 2: 補佐の要請の種類
補佐の要請には正式な要請とライブ補佐要請に分類される。
1.正式な要請
- チームオブ4のいずれかが、競技規則の範囲内において、正式な要請を希望する場合、レフリーはプレーと時計を停止して正式な手続きを開始する。
- トライ後に正式な要請ができるのは、コンバージョンキックを蹴る時ではなく、その後のリスタートのキックまでとする。
2.ライブ補佐要請
- チームオブ4のいずれのメンバーも、正式にTMOに要請することなく正確な判定を行うことができる場合。
- ライブ補佐要請は、オンフィールドチームが正式な要請を必要としない「明確で一目瞭然の出来事/判定」を見逃したことが明らかな場合にのみ使用される。
- ビデオリプレーや遅延画面(ディレイスクリーン)を確認した後、TMOがライブコールを行うことができる。
- 対象となる競技規則は、以下のセクションで示される。
補佐の要請が可能な時間は以下となる。

Section3: プロトコルに関する詳細
定義:
- 攻撃を開始してから(Attacking Passage of Play):最後のリスタートからのプレー(ターンオーバーがなかった時)、または最後のターンオーバーからのプレー。この時間枠に含まれるものは、図1の通りである。
- プレーの2フェーズ(Two-phases of play):フェーズオブプレーとは、競技規則において、スクラム、ラインアウト、ラック、モールのことである。(附則1を参照)
補佐の要請:
マッチオフィシャルのいずれかが、明白かつ一目瞭然な反則があったと信じるときに実施する。
トライに至る直前の2フェーズ以内であって、次のリスタートキックの前までに明白かつ一目瞭然な違反があるとき、次の競技規則のプレーを審査することができる。
- 第8条:得点
- 第10条:オープンプレーにおけるオフサイドとオンサイド
- 第14条1~3:タックル
- 第15条4~9:ラックにおけるオフサイド
- 第16条4~7:モールにおけるオフサイド
- 第18条30~36:タッチ、クイックスローおよびラインアウト
- 第19条27~33:スクラムにおけるオフサイド
- 第21条:インゴール
- 第20条:ペナルティおよびフリーキック
トライが得らえる前の最後の攻撃開始(Attacking Passage of Play)から発生した、次のことは正式な要請の対象となる。

ゲームのいつであっても、最後にリスタートされてから再び開始されるまでに発生した、次のことは正式な要請の対象となる。

明確化のポイント
これらのいずれの反則に対しても
- ペナルティキック、フリーキックからのタッチへのキックの後のラインアウトの開始までは含まれる。
- クイックタップやクイックスローが行われ、TMOがタップやスローの前に介入することができなかったとき、TMOは次の機会に入ることができる。
附則1:2フェーズ以内の図解定義

※フェーズオブプレーとは、競技規則において、スクラム、ラインアウト、ラック、モールのことである。
※脚注:ワールドラグビーの図では、フェーズ2より後からトライまでの間に「incident」が付記されていない。前述の通り「トライ」はフェーズオブプレーでないからでカウントに含まれないという解釈は正しいようにも読めるが、いかんせん分かりにくのは確か。ところでラインアウトからモールが形成され、崩れてラックになったときは3フェーズという解釈でよいのだろうか。
2022年ルールからの変更点
不正なプレーに対しては、いつでも介入できる点は変わらないが、最後の攻撃開始(Attacking Passage of Play)という観点が導入された。これは、サッカーのVARにおけるAPP(Attacking Possession Phase)と近いものとみてよいだろう。(略語がどちらもAPPなのはわざとなのか謎)
APPの導入によって、スローフォワード、ノックフォワード、タッチに関しては、2フェーズ以内という制限によらずに攻撃を開始した地点までさかのぼれることとなった。
つまり、昨シーズンの決勝の終了間際のフォワードパスの「2フェーズ以内」かどうか問題は、APPの観点導入によって議論が発生しなくなる。あの時点においてもTMOの対象であったし、今回のプロトコルにおいても対象となる。

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