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リーグワンのホストエリア規定は何も順守されていない話

ラグビー
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ホストエリア、セカンダリーホストエリア、フレンドリーエリア

第18条〔正会員のホストエリア(本拠地)〕
(1) 正会員は、理事会の承認を得て特定の市区町村を本拠地(以下「ホストエリア」という)として定めなければならない。その際、次の各号の条件を満たさなければならない。
① 活動拠点となる市区町村を一つ定めること。
② 対象となる自治体および当該地域を管轄する日本協会の加盟団体である都道府県ラグビー協会(以下「都道府県協会」という)から全面的な支援が得られること。
(2) 正会員は、次の各号の条件を満たし、理事会の承認を得た場合には、複数の市区町村または都道府県をホストエリアとすることができる。
① 対象となる市区町村が互いに隣接していること。
② 対象となるすべての自治体および都道府県協会から全面的な支援が得られること。
③ 都道府県を対象として設定する場合は、複数の都道府県に及ばないこと。
(3) 正会員はホストエリアにおいて、地域社会と一体となったチーム運営を行い、ラグビーをはじめとするスポーツの普及および振興に努めなければならない。
(4) 正会員はホストエリア内でホストゲームを開催するにあたり、都道府県協会と協力し、多くのラグビーファンがホストゲームを観戦できる環境の整備や大会運営の品質向上に努めなければならない。
(5) 正会員はホストエリアを、原則として変更することができない。
(6) 前項の定めにかかわらず、やむを得ない事由により、ホストエリアを変更する必要が生じた場合には、理由を記載した書面により理事会に申請し、その承認を事前に得なければならない。ただし、JRLOが主催する大会の開催期間中における変更は原則として認められない。
第19条〔正会員のセカンダリーホストエリア(追加的本拠地)〕
(1) 正会員は、理事会の承認を得て、ホストエリアと隣接しない特定の市区町村を追加的本拠地(以下「セカンダリーホストエリア」という)として定めることができる。その際、前条第1項第2号の条件を満たさなければならない。
(2) 正会員は、前条第2項の各号の条件を満たし、理事会の承認を得た場合には、複数の市区町村または都道府県をセカンダリーホストエリアとすることができる。
第20条〔正会員のフレンドリーエリア(所縁のある地域)〕
正会員は、理事会の承認を得て、正会員に所縁のある地域(以下「フレンドリーエリア」という)を定めることができる。

一般社団法人ジャパンラグビーリーグワン 規約

ホストエリア、セカンダリーホストエリアは本拠地。フレンドリーエリアは定義する意味が謎。

試合のために活動区域内でスタジアムの確保に努めなければならないが、活動区域とは、第21条1項にあるとおり「原則としそのホストエリアおよびセカンダリーホストエリア」。

現状のチームとホストエリア

複数の自治体にまたがっているのは、GR東葛、東京SG、BL東京、S東京ベイ、日野RD、トヨタV。BR東京、相模原DBと花園Lは中心市区とその所属する都府県がホストエリアなので特に矛盾はない。

GR東葛

ホストエリア:我孫子市・柏市・松戸市・流山市・野田市・鎌ケ谷市・白井市・印西市

東京SG

ホストエリア:東京都・港区・府中市・調布市・三鷹市

秩父宮がある港区もホストエリアだが、府中・調布・三鷹からはちょっと距離があり隣接はしていない。ただし新秩父宮ができたら新宿区ではある。

BL東京

ホストエリア:東京都・府中市・調布市・三鷹市

東京都全体がホストエリアなので大義名分はありつつも、府中・調布・三鷹からはちょっと距離がある。

S東京ベイ

ホストエリア:江戸川区、中央区、市川市、船橋市、千葉市、市原市、成田市。

江戸川区と中央区は隣接していない。江戸川区と市原市、船橋市は隣接している。千葉市と市原市は接している。成田市はどこにも隣接していない。飛び地としては4つ。

試合開催拠点は今季は工事で少ないが江戸川区がメイン。スクールは船橋市、江戸川区、成田市。

日野RD

ホストエリア:日野市・八王子市および周辺地域

使用スタジアムは調布市のAGFフィールドや武蔵野市の武蔵野陸上競技場。隣接しているわけでもないので周辺地域というのはちょっと無茶。

調布、府中、三鷹は東京SG、BL東京のテリトリーなのはあるが……。

トヨタV

ホストエリア:愛知県・豊田市・名古屋市・みよし市

愛知県自体がホストエリアであるが、3市もホストエリア。

豊田市とみよし市は隣接しているが、名古屋市は隣接していない。

参考:東京周辺のホストタウン分布

東京都は東京SG、BL東京、BR東京の3チームがホストエリア。神奈川県は相模原DBがホストエリア。

かぶっているのは東京SG、BL東京の三鷹市、調布市、府中市。

新規参入のヤクルトとセコムは、埼玉WKが埼玉県全域をホストエリアとしているのでかぶっているが、埼玉WKは熊谷なので結構距離がある。都市圏で見ても大した影響はなさそう。

浦安市がホストエリアの浦安DRは、周辺自治体を他チームに抑えられている。

リーグ規約を満たしていないチームがある

ここで冒頭に記載したリーグ規約を振り返ってみよう。

(1) 正会員は、理事会の承認を得て特定の市区町村を本拠地(以下「ホストエリア」という)として定めなければならない。その際、次の各号の条件を満たさなければならない
活動拠点となる市区町村を一つ定めること
② 対象となる自治体および当該地域を管轄する日本協会の加盟団体である都道府県ラグビー協会(以下「都道府県協会」という)から全面的な支援が得られること。
(2) 正会員は、次の各号の条件を満たし、理事会の承認を得た場合には、複数の市区町村または都道府県をホストエリアとすることができる。
① 対象となる市区町村が互いに隣接していること
② 対象となるすべての自治体および都道府県協会から全面的な支援が得られること。
③ 都道府県を対象として設定する場合は、複数の都道府県に及ばないこと。

第一項の規定から、市町村を一つ決めなければならない。市町村が定められていないのは、埼玉WK、S愛知、中国RR、SA広島 の4チーム。ただし第2項の規定により都道府県を指定することは可能であるので問題ないといってよいだろう。

第2項を見ると、「複数の市区町村または都道府県」をホストエリアにすることができるとある。

つまり「または」である以上、複数の市区町村か都道府県のどちらかであるべきであって、複数の市区町村と都道府県をホストエリアにできるとは読めない。

「または」になっていないチームは以下の通り。

東京SG:東京・港区・府中市・調布市・三鷹市
BL東京:東京・府中市・調布市・三鷹市
BR東京:東京・世田谷区
相模原DB:神奈川・相模原市
トヨタV:愛知・豊田市・名古屋市・みよし市
花園L:東大阪市・大阪

理事会がOKしているといってしまえばそれまでだが、昨今のバレーリーグ再編でもめているように、規約に記載しているのであれば、きちんと是正するべきだろう。もしくは規約を変えるか。どうしてこうなってしまったんだ感は否めない。

結論:規約の意味とは?

第1項規定に加えて第2項がとも書いていないので、現状の規約を読み解くと、ホストエリアとして可能なパターンは以下の通り。

①単一の市区町村
②隣接する市区町村
③単一の都道府県

隣接しない市区町村の場合は、規約第19条の規定によりセカンダリーホストエリアとするべきであろう。

正会員は、理事会の承認を得て、ホストエリアと隣接しない特定の市区町村を追加的本拠地(以下「セカンダリーホストエリア」という)として定めることができる。その際、前条第1項第2号の条件を満たさなければならない

ただし、現状のリーグHPを見るにセカンダリーホストエリアを設定しているのは横浜Eの大分県のみでありやはり規約に反しているチームが多いといっていいのだろう。

市区町村と都道府県をホストエリアとしている東京SG、BL東京、BR東京、相模原DB、トヨタV、花園Lの6チーム、隣接していない市区長村をホストエリアとしている東京SG、S東京ベイ、トヨタVの3チーム、計7チームが規約に反している。

フェーズ2も始まり、審査をして新規参入を絞ったんだから、既存のチームに対しても今一度再審査、再整備をするべきなのではないだろうか。

もちろん規約を変えて、隣接市区町村及び都道府県にすれば6チームの規約違反は解消されるし、内包される市区町村なのでS東京ベイ以外は問題なくなる。隣接していない地域があるS東京ベイも「セカンダリーホストエリア」にすればよいだけなので、大きな問題はないので、フェーズ2にはぜひ是正を期待したい。

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