Bリーグは、2026-27シーズンから新リーグへの移行を目指しているが、今回は財政条件・各クラブの財政状況についてみていこう。
クラブライセンス交付規則
Bリーグの年度は、そのシーズンが始まる年を指す。つまり、2022-23シーズンである今は、2022年度でこの決算が今年(2023年)の年末に発表される。来シーズン(2023-24)のライセンスは、申請期日がある前年度決算なので、2021年度(2021-22シーズン)の決算によって判断される。(とはいえここ数年はコロナ特例で対象外ではある)
現行(2025-26まで)
現行ライセンス規定はこれ。
- 3期連続で当期純損失を計上しないこと。(ただし、2019年度、2020年度が当期純損失の場合は対象年度に含まない。)
- 債務超過(純資産がマイナス)であってはならない。(ただし、2019年度、2020年度、2021年度は対象外。B2ライセンスは2022年度は対象外)
- 売上高が、B1は3億円以上、B2は1億円以上。
- 資金繰りが安定していること
- B1ライセンスは、会計監査を得ていること
- 期限経過未払いがあってはいけない。
- 今年度の損益見込みを提出し、利益基準、純資産基準、売上高基準に抵触しないことを示すこと
- 予算を提出すること
- クラブ間の金銭賃借をしないこと
新リーグ(2026-27)
新リーグのライセンス規定はこれ。
共通
- 2023年度末に債務超過でないこと。
- 会計監査を得ていること
- 資金繰りが安定していること
1次審査
1次審査は、2022年度、2023年度が対象。
- 売上高:12億円以上かつバスケ関連事業9.6億円以上
2次審査
- 売上高:12億円以上かつバスケ関連事業9.6億円以上
3次審査
- 売上高:9億円以上かつバスケ関連事業7.2億円以上(入場者数平均4,000人以上)か、
12億円以上かつバスケ関連事業9.6億円以上(入場者数平均3,000以上4,000人未満)
利益基準
現行基準では2019年度、20年度は除外。2019年度、2020年度が当期純損失の場合は対象年度に含まず、3期連続で赤字にならなければOK。

今年度決算でリーチがかかっているチームは、川崎、東京Z、愛媛の3チーム。気になるのは、唯一のB1で連続の川崎。DeNA体制になって、バスケットボールシーズンごとに見れば赤字幅は減っているが、果たしてどうなるのだろうか。(参考)
純資産基準
決算見込みサマリーによると、昨年度はB1で7クラブ、今年度見込みも7クラブ債務超過。

2022-23シーズンの決算見込みで、B1が7クラブ債務超過見込みという問題。現行規則の、第23条(2)F.02が、純資産基準である。そこには、2019年度、2020年度、2021年度は本基準は適用しない。2022年度はB2ライセンスについては適用しないとあるが、B1ライセンスは適用される。
純資産基準は、「申請期日の属する事業年度の前年度末日現在」についてなので、2023-24シーズンライセンスの評価の時点では、2021年度決算を参照するはずで適用されないが、「F.08 損益見込み、資本政策」において、当該事業年度末において、「今年度の損益見込、スポンサーリスト(広告料収入の相手先および金額を記載した一覧表)および申請期日以降に実行される(予定を含む)資本政策をライセンス事務局に提出し、当該事業年度末において、F.01利益基準、F.02純資産基準、F.03売上高基準に抵触しない見込みであることを示さなければならない」とある。
となると、この7クラブは来シーズンのB1ライセンスは出るのだろうか。そもそもこの決算見込みサマリーが作られた元の資料がライセンス評価のもので、見込みとして債務超過であるとこの基準に抵触するように思えてならない。(2018-19シーズンの見込みが赤字で、金沢武士団は3期連続赤字とみなされてB2ライセンスを失った事例がある。)

B1は、群馬、横浜BC、新潟、富山、三遠、滋賀、京都、B2では、山形、福島、東京Z、奈良、香川、愛媛、佐賀、熊本。
B1クラブは2023年6月期、B2は2024年6月期までに解消する必要がある。
Bリーグが昨季の決算概要を発表…千葉Jが唯一の営業収入20億円超、債務超過は15クラブ、2022/12/13,BASKETBALLKING
という報道が見つかったので、見込みとして債務超過はアウトだろう。Bリーグ発表資料だと、15クラブ債務超過で、今年度見込みも15クラブ債務超過だけど、報道によると福島は解消済み。新たに1チームが債務超過の可能性があるが、B2は次シーズンまでは大丈夫。
B1の各チームの状況は、
群馬:B1昇格前の記事しか見つからない。
横浜BC:2.1億円の債務超過(公式HP)
新潟:3期連続債務超過。3億超えという報道がされる(新潟日報、2022年12月報道)
富山:2800万の債務超過(読売新聞オンライン、2023年1月報道)
三遠:特段個別情報みつからない
滋賀:9,800万の債務超過。(公式HP)
京都:公式HPにコメントはあるが特段債務超過に言及されていない。
といった具合。公式HPでコメント出している所もあるが、債務超過を解消した旨の報道があるのは、上記記事の福島のみ。
一番債務超過が少ない群馬は、400万の黒字がいままでで最大の利益。次に額が小さい富山は、コロナ前の2017年度から3期連続で赤字(ただし2019年度は特例適用で、2020年は黒字なのでまだセーフ)なので、コロナ前の状況に戻ったからといって問題なくなるかといえばそうでもない。
純利益を並べてみても、はたから見るとクリアできるビジョンが見えない。クラブ側は見えているのだろうか。それこそ、報道されるようなアクションを起こさないと無理な気がする。(例えば2021年の宇都宮の資本金増資のように)

特段報道がない現状を鑑みると、ライセンス不交付?少なくとも、第1回の判定では出ない気がしてならない。
売上高基準

現行の基準でみると、クリアできなくて降格はほぼなさそう。なので、新リーグ基準で見てみよう。
新リーグ基準は、新B1は12億円以上、新B2は4億円以上、新B3は2億円以上となっている。(審査は2023-24シーズンの1年)

青森が、新B3基準を唯一クリアしていない。現状B1にいるチームは、新潟が4.7億円で他チームは5億円以上でありさほど問題にはならなさそうだ。
まとめ
- B1は、債務超過しているチームが7チームありライセンス不交付による降格する可能性が否定できない。
- 3期連続赤字リーチは、川崎、東京Z、愛媛の3チーム。
参考資料
Bリーグクラブライセンス交付規則(リーグ設立当初)

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