ブルテンの発行がメディアによって報じられる
7月7日、スーパーGTをプロモートするGTアソシエイションは、エントラント、オーガナイザー向けにブルテンNo.033-S、No.034-Sを発行した。
スーパーGTのスポーティングレギュレーション改訂。赤旗終了時のピットイン義務づけ等に対し明文化、asweb
スーパーGTをプロモートするGTアソシエイションが7月7日にふたつのブルテンを発行。8月に行なわれる第4戦富士を前に、競技規則を一部改訂したことを明らかにした。
スーパーGTがレギュレーションの改訂を発表。ピットイン義務の免除/適用の分かれ目は「レース距離75%」と明記、motorsport.com
ただし、いつものことながらエントラントとオーガナイザー、(とメディア)に向けてしか発表しないのでいわゆるファンは置いてけぼり。レギュレーションブックは公式としてはファンクラブのみ公開となっているわけで、特にオープンなものでもそもそもないわけではあるが。
あれだけ物議を醸しだしている時ぐらい公式サイトでブルテン出した方が、割とみんな受け入れるんじゃないかとすら感じてしまう。別に毎回出す必要はないとは思うが、どういうかじ取りをしたいのかが見えてこないのがGTAだと感じる。
JAF直轄のスーパーフォーミュラ、スーパーフォーミュラ・ライツ等は、JAFのサイトで統一規則は公開はされるんですけどね。まぁこちらも細かいところは出ないが。
変更点
ということはさておき、本質の変更点は以下の通り。
<<第35条改訂前>>
第35条 最大運転距離・時間
1名のドライバーが総計で当初のレース距離もしくはレース時間の2/3を超えて運転してはならない。ただし、ドライバーの交替前にセーフティカー活動中にドライバー交替を行えなかった場合は本条の適用が免除されるが、セーフティカーの退去周にドライバー交替をおこなわなければならない。
オーガナイザーは、当初のレース距離の2/3に相当する周回数(小数点以下切捨)、もしくは当初のレース時間の2/3に相当する時間を競技会特別規則に明記すること。<<第35条改訂後>>
第35条 最大運転距離・時間
1名のドライバーが総計で当初のレース距離もしくはレース時間の2/3を超えて運転してはならない。ただし、ドライバー交替前にセーフティカー活動中/FCY導入によりドライバー交替を行えなかった場合は本条の適用が免除されるが、セーフティカーの退去周/FCYを解除した周にドライバー交替をおこなうこと。1人のドライバーが総計で当初のレース距離もしくはレース時間の2/3を超えて運転している状態でセーフティカー活動中あるいは赤旗中断のままレースが終了した場合、当該車両は競技結果に対して1周減算とする。
オーガナイザーは、当初のレース距離の2/3に相当する周回数(小数点以下切捨)、または当初のレース時間の2/3に相当する時間を競技会特別規則に明記すること。<<第38条条項の追記(7.8.項)>>
第38条 レース終了
スーパーGTのスポーティングレギュレーション改訂。赤旗終了時のピットイン義務づけ等に対し明文化、asweb
1.〜6. 条文変更なし
7. チェッカーフラッグを受けた時点で当該競技会において義務付けられたピットイン回数を履行しなかった場合、当該車両は失格とする。
8. 先頭競技車両が2周回を完了し、当初のレース距離(時間レースの場合は「当初のレース時間」)の75%(小数点以下切捨)未満でセーフティカー活動中あるいは赤旗中断のままレースが終了する場合、当該競技会において義務付けられたピットイン回数の履行が免除される。当初のレース距離(同上)の75%(小数点以下切捨)を超えた時点で、順位認定される周の完了までに当該競技会において義務付けられたピットイン回数を履行していない車両は競技結果に対して1周減算とする。
第35条関連
最大運転時間規定にFCYが追加される。FCYの時も解除したらピットにはいるのが義務。なんでここは今まで入っていなかったのか謎。
2/3を超えたときにSCor赤旗中断で終わったときは1周減算とあるが、こっちはFCYは含まないらしい。1/3もFCYであることは考えにくいのでおかしもないか。ただ、本当にこれは1周減算が適当なのかは疑問。
例えば、レースの半分を超えたあたりでSCになり、そのまま2/3を超えて赤旗になり途中終了してしまった時は、ドライバー交替をしていたチームの中から優勝者が決まることになる可能性がありそう。
2/3のあたりまでロングで引っ張るのはなかなかのリスクを負うことが明文化されてしまったような気がする。もちろん今までもSCが出たらピットレーンクローズなので、ガス欠しそうになったらペナルティ覚悟でピットに入らざるを得なくなるわけではあるが。(WECはガス欠対策スプラッシュが認められているが、SUPERGTは理由が何であってもペナルティ対象)
第38条関連
第38条関連で見ると、義務を消化しなかった際に失格が明記されたのは興味深い。今までは書かれていなかったわけで、どういう扱いにする気だったのか非常に気になる。
条文だけを見るのであれば、問答無用で失格になるので、順位認定周回に達しているものの長時間トラブルでピット作業していたチームがそのピットしかしていない場合には、失格裁定が出ることになりそう。
またチェッカーフラッグを受けると規定されているのは気になるところ。チェッカーフラッグは、規定周回数or競技会特別規則に規定される決勝レース終了時刻を超過した場合に振られるものである。つまり、75%に到達する前にレースが正常終了した場合は対象車両が軒並み1周減算されることになるのだろうか。
第8項は、赤旗中止やSC終了に言及しているだけに過ぎないので、赤旗中断の後再開し最大延長時間でチェッカーフラッグが振られた場合が規定されていないように読める。つまり、走行距離が2/3を超えていないタイミングで最大延長時間のチェッカーフラッグが振られた場合、ピット義務回数の免除規定はどこにもないのでペナルティの対象となり、失格になると読めてしまう。
これはちょっとおかしいような?
意図しているところとしては、実際の走行距離が何だったのかということなんだろうが、この上記に挙げた改正が正式な文書である場合、また新たな論点を生み出してしまっているように感じてならない。
といっても「競技会審査委員会の権限」で、どうとでもなるのでレース中に免除アナウンスをしてしまえば何とでもなるわけではあるが、あらかじめわかっている点は規則に書いてしまった方が混乱を生まないように感じてならない。
参考までにポイント規定(第7条)は、中止・終了の時にどの距離だったかが書かれているのでチェッカーフラッグを受けたかは関係がない。
周回減算ペナルティができるなら規定変更するべきでは?
今回の変更によって、周回減算ペナルティが生まれることになったと考えてよいだろう。周回減になることによって、クラスの順位争いから離脱するのは言うまでもないが、SUPERGTに関していうとチームポイントにも影響を及ぼす。つまり、下位のチームであっても何らかの影響を生む可能性が否定できない。
GT500の場合は先頭車両と同一周回で3点、1周遅れで2点、2周以上遅れで1点、GT300の場合、先頭車両と同一周回か1周遅れで3点、2周遅れで2点、3週以上遅れで1点のチームポイントが付与されている。
つまり周回数はチームタイトルを争う上では意味があるものである。(タイトル以外にも一応シード権(あまり意味をなしていない)にも影響がある)
2023年の第1戦の結果を見てみると、16号車は赤旗ラインの無視によって決勝結果に100秒加算のペナルティを受けている。岡山国際サーキットのベストラップは各車1分20秒台で、80秒程度だ。つまり100秒のペナルティは本来1周減算であっても何らおかしくもないように思う。
GT300でも、6号車、61号車に100秒加算のペナルティが課せられている。
こういった事象の場合、本当にタイム加算のみで良いのかは前々から疑問。ただ走行したものを否定しないからタイム加算のみで済ませているのかと思っていたが、今回周回減算のペナルティが明文化された。
そうなったのであれば、こういったレース後加算のタイムペナルティが一定時間(平均ラップ時間とか)に達したのであれば、周回を減算するような規定にすることが公平なように感じる。


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