チームは独自処分を発表した
10月22日、川崎ブレイブサンダースがホームでシーホース三河と対戦し75-77で敗れた。そして、この試合終了間際にニック・ファジーカスがダバンテ・ガードナーを突き飛ばした行為が物議をかもした。結果的にファウルコールは鳴らなかったが、川崎はこの行為をプロスポーツ選手としてあるまじき行為であると考え、以下の処分を下すことを決定した。
川崎ブレイブサンダースが悪質な行為を行ったファジーカスを独自に処分、Bリーグ1試合と天皇杯3次ラウンドの出場停止に、BASKET COUNT, 2022/10/22 22:55
リーグ側はファウルを吹いていないとはいえ、当日に懲罰を発表することはまずないのでどう判断したのかは不明だ。
バスケにおけるビデオ検証
バスケットボールのビデオ検証(リプレイ検証)はインスタントリプレーシステム(IRS)という。
Bリーグにおいては、B1にのみ採用されている。
IRSが使用できるのは、
各時限の終了時の
①ショットが時間内かどうか
②残り時間が何秒か。(シューターのアウトオブバウンズ、ショットクロックバイオレーション、8秒バイオレーション、ファウルの発生の時)
第4クォーター移行のゲームクロックが「2:00」以下の場合の
①フィールドゴールが、ショットクロックのブザーより先かどうか
②ショットと異なる位置でファウルが起きた時の状況確認
③ゴールテンディング/インターフェアが正しいか
④ボールをだれがアウトオブバウンズにしたか
ゲームのあらゆる時間帯で
①フィールドゴールの点数の確認
②シュート時ファウルのフリースローの本数の確認(2本or3本)
③ファウルの種類の確認(パーソナル or アンスポーツマン or ディスクォリファイング)
④ゲームクロック・ショットクロックの修正
⑤フリースローシューターの特定
⑥暴力行為の関与者の特定

さて、今回のケースを見てみよう。リプレイ映像では引いて終わってしまうが、ゲームクロックのブザーが鳴るよりも前に接触が起きているのは事実だ。(画像のようにゲームクロックは「0.5秒」でボールは空中にあり(ショットに見える)、空中で接触が起きている)
しかし、ファウルは宣せられていない。そう。宣せらていないのだ。宣せらていない以上ファウルの程度の確認はできない。
あとは「暴力行為の関与者の特定」という項目もあるが、これは「ファイティング」シチュエーションの時のための項目である。ファイティングは、「暴力行為が起きた時や起こりそうなとき」の規定であり、今回はコーチ(?)が駆け寄って止めに入っていることからも適用することは可能だと考えられる。
ゲームクロックが0を指し、ブザーが鳴っているからコート内に入っている選手もいるわけだが、ブザーが鳴っている以上クォーターは終わっているのだろう。
9-8 クォーター、オーバータイムまたはゲームは、クォーター、オーバータイムの終了を知らせるゲームクロックのブザーが鳴ったときに終了する。バックボードの外枠が赤く点灯するように備えられている場合は、ゲームクロックのブザーよりもその点灯を優先する
2022 バスケットボール競技規則
ベンチエリア内にいることができる人は着席していなければならないが、これは競技時間中の話である。そう考えると、ベンチを離れたからといって罰せられるわけでもなさそうではある。
7-3 チームベンチに座って、チームベンチエリア内にとどまることができるのは、ヘッドコーチ、アシスタントコーチ、交代要員、5個のファウルを宣せられたチームメンバー、チーム関係者だけである。競技時間中、全ての交代要員、5個のファウルを宣せられたチームメンバー、チーム関係者は着席していなくてはならない。
2022 バスケットボール競技規則
ゲームクロックのブザーが鳴るときと、ファイティングが起きた時が同時に起こる規定はない。とはいえ、揉めてるんだからIRSは使えたと思う。IRSは審判の権限で使えるものだから、使おうと思えば使えただろう。
アンスポーツマンライクファウルなのかディスクォリファイングファウルなのか
宣するとしたらどっちなのだろう。やはり「ノーボールプレー」で吹くべきなんだろうか?あの基準、私はいまだに理解していない。「ノーボール」だと思って吹いてみんなに非難されるともはやわからんよね。
明らかに間に合っていないから正当なバスケットボールとは認められないプレーでもよいのかもしれない。
ディスクォリファイングファウルに、アップグレードするべきなのかというとプレーコーリング・ガイドラインに記述があり、
1)UF から DQ へのアップグレード対象
JBA プレーコーリング・ガイドライン(20210901)
※C1(正当なバスケットプレーと認められない︓肘を使ったプレー)および C2(エクセシブコンタクト、ハードコンタクト) が対象
①通常のバスケットボールのプレーから逸脱して暴力行為と判断できるもの、または大きな怪我につながる危険な接触に関してはDQ の対象とする
②首から上、顔面・頭へ肘を使った過度に危険、または悪質なコンタクト
③空中にいるオフェンスプレーヤーに対して過度に危険、または悪質なコンタクト
※空中にいるプレーヤーに対してディフェンスせずに、激しくコンタクトすることを目的におこすファウルなど
となっている。今回のプレーに関してだと、空中で接触は起きているし、ラフプレー要素をはらんでいるものであろう。となるとこのアップグレード対象の③には該当するようにも思える。
なんで吹かなかったのか?(憶測)
もう審判辞めて数年が立つし、所詮B級までしか行ったことがなく、最後はC級だったので、独断と偏見でしかないが、ブザーを受けて笛を吹いたセンター・オフィシャル(手前側の人)は、接触が見えていないだけなような気がする。
3POなんてほぼ吹いたことがないが、あの位置からあのシュートの接触は、見えないだろう。

前に3人(三河1人、川崎2人)いるから死角なのかもしれない。トレイル・オフィシャル(右奥の人)も接触の位置とほぼ平行で、どのぐらい当たっているのかがわかりにくい位置にいそうだ。
リード・オフィシャル(左奥の人)は見えるかもしれないが、そんなところは責任エリアですらないから吹かない。
となった結果、誰もファウルを宣さなかったのではないだろうか。
なんでそうなったかといえば、結局センター・オフィシャルが下がりすぎたんだろうけど。トレイルとセンターがスイッチしそうなタイミングでインターセプトが起きた。

この時、センターとトレイルはほぼ平行なわけで、ボールがテーブルサイド(画面奥側)で展開されたから、テーブルサイドがリードに入ったのか?最初はオポジットサイド(画面手前側)の人がリードに入りそうな勢いだった割に結構深い位置で止まり、さらに深くへ行っているのは気になる。
揉めているときに、リードが指を差しているのだが、見えてたのだろうか。まぁでも吹いたらそれはそれで問題ですしね。ちょっと遠すぎる。市民大会とかなら全然吹くだろうけど、Bリーグでは無理ですよね。
結局、みんな遠いのだ。あのプレーを見れた人がいなかったのだろう。そうと考えた方が自然な気がする。

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