スポンサーリンク
スポンサーリンク

ディスクォリファイング・ファウルとファイティング

先日のbリーグ乱闘(?)騒ぎについて。

JBA規則だとディスクォリファイングファウルと失格・退場は同じ用語扱いっぽいのが厄介。
いろいろ見てると、あれで退場は変だとか、意味が分からないとか、

またこの退場を受けるべき選手に妥当性があったのかなど現時点で納得しきれておりません。少なからず本件に加勢した選手はいないと判断しております。そこがルール上の争点ではないということを前提とするならば厳正にコートに入った入らないの有無について事実を追求しなければなりません。

とかいうちょっと何を考えているのかわからないクラブ代表がいたりだと面白い感じはします。
あと、ルールブックにある用語をきちんと模写できないクラブがあったりだとか。
(×:チーム・ベンチ・パーソナル、○:チーム・ベンチ・パーソネル)

ファイティング規定、すなわち第39条適用によるディスクォリファイング・ファウル(失格・退場)は、乱闘行為および乱闘の防止のために作られた規定です。
ですから、そもそも妥当性だとか、加勢だとかそんなことはどうでもよくて、単に審判がファイティングシチュエーションと判断したときにベンチ・エリアを離れたかどうかに過ぎないわけです。
いや、たぶんわかってはいるんだろうけど、加勢がーーとかいうコメントが出る時点でルールブックを読んだことがないのは明白だとは思います。

bリーグからの発表の通り懲罰内容は下記urlの通りです。
https://www.bleague.jp/news/img/20161101.pdf

今回、審判員の対応として問題となっているのはA東京#24田中選手のファイティング規定適用忘れしか言及していないので、JBAとしてもBリーグとしてもあのシチュエーションにおいてファイティングが成立するという考えは誤りではないという判断だと思います。

しかし、私としては2つばかり気になることがあるわけです。

まずひとつめ。
A東京#13菊池選手の挑発行為に対する試合中の判定がなかったこと。

そもそもここに尽きる気もしますが、NBAとかで詰め寄って両者にテクニカルなんてのを見たことがある人もいると思います。
もちろん詰め寄ったことに対して投げ飛ばした行為は肯定されるものではないですが、その要因となった挑発行為がなければ起こりえないんでしょうから、テクニカルは吹くべきなのではないか、ということです。
もちろん両者テクニカルで、その後投げ飛ばしたからディスクォリファイだってんなら割と普通だと思うのです。
そもそも最初の足が引っ掛かった接触を審判が見ていたかに過ぎないんですがね。
あぁいうときに見えるとすればトレイルの人なのかなとか、いろいろ思います。

bリーグプレスリリースに挑発行為に対する厳重注意処分が下されていることからも、やはりその行為に対する罰則は試合中になされるべきであったのではないか、ということです。

で、ふたつめ。
罰則処理に関することです。
これは疑問に思ったことなのですが、ファイティングによるディスクォリファイング・ファウルに対する罰則を行わなかったが、その処置は適切であったのかどうかです。
第39条規定以外に対するディスクォリファイング・ファウルに対する罰則として、
審判は罰則を相殺すると発言していました。
しかし、第39条規定に関連するディスクォリファイング・ファウルに対する罰則は適用しないでいいのか、ということです。

私自身も勘違いしていたことなのですが、まず第39条は以下の文面です。

第 39 条 ファイティング
39.3 罰則
39.3.1 チーム・ベンチ・パーソネルが 39.2 の規程によって失格・退場となったときは、失格・退場させら れた人数に関係なく、コーチに1個のテクニカル・ファウルが記録される。
39.3.2 両チームのチーム・ベンチ・パーソネルが 39.2 の規定によって失格・退場となり、ほかに適用さ れるファウルの罰則がない場合は、ゲームは、次の方法で再開する。
 (1)フィールド・ゴールや最後のフリースローが成功して得点が認められた場合は、得点された チームが、エンド・ラインの任意の位置のアウト・オブ・バウンズからスロー・インをしてゲーム を再開する。
 (2) ファイティングの規定が適用されてゲームが中断されたときに一方のチームがボールをコント ロールしていたかスロー・インが与えられることになっていた場合は、そのチームが、テーブ ル・オフィシャルズから遠いほうのセンター・ラインのアウト・オブ・バウンズからスロー・インを してゲームを再開する。
 (3) ファイティングの規定が適用されてゲームが中断されたときにどちらのチームもボールをコン トロールしていなかったかスロー・インが与えられることになっていなかった場合は、ジャンプ・ ボール・シチュエイションになる。
39.3.3 ファイティングの規定によるディスクォリファイング・ファウルは、チーム・ファウルにかぞえない
39.3.4 本条の規定(ファイティングの規定)が適用される状況で起こったあるいはその直前に起こっ ていたプレイヤーのファウルに対する罰則はすべて有効とし、第 42 条「特別な処置をする 場合」に準じた方法で処置する。

これだけ読むと、ベンチテクニカル(コーチにと書いてあるがFIBAルールに’B’と記録とあるのでベンチ扱い)を宣し、罰則を相殺した今回の事例は正しいように思えます。
しかし、バスケのルールブックには解説というものがあって、P216にこんな文面があります。

34. 第39条 ファイティング
(2)「ファイティングの規定」によりチーム・ベンチ・パーソネルが失格・退場となる場合は、そのチーム・ベンチ・パーソネルにはディスクオリファイング・ファウルが宣せられるので(第39条39.2.1)、その罰則として与えられるフリースローの数は2個である。

すなわち、今回の事例では、A東京の4人、千葉の5人に対してファイティングの規定によるディスクォリファイング・ファウルが宣せられています。
すなわちお互いの4つのディスクォリファイング・ファウルに対する罰則が相殺され、1つ残るはずなのです。しかしこの罰則は適用されていません。
なぜなのか。なおこの件に関してJBAもbリーグも何もコメントを出していません。
どこかのネットニュース各社はこれを持ち出して質問してみてください。むしろありがたいです。
この規定はチーム関係者、いわゆるスコアシートにファウル欄のないベンチパーソネルがディスクォリファイング・ファウルを宣せられた時、コーチのテクニカル(’B’扱い)が記録されるがそのフリースローは2個であることを示すもので、今回の事例はもともとフリースローは2個与えるシチュエーションだった可能性が有力

おそらく、というか自分も含めて間違えた要因としては、
1.スコアシートの記録でファイティングの規定の場合’F’と書くことが明記されているが、ファイティングのみフリースローの数を書くことが明記されていない。
2.ファイティングの罰則欄ではなく、第38条の罰則を適用するべきというルールブック構成上の欠陥。

があげられると思います。

最後に今回のスコアシートはこんな感じです。たぶんどっかは間違ってますが、
ファイティングとか相殺の書く勉強としてはいい素材かも?

最後に、JBAは公式で早く競技規則をアップするべき。FIBAはアップしてますよ。
これをしないからこそファイティング規則が知られないし、トップリーグのプロである選手が理解していない状況になるのです。
ましてファンであっても調べられないのです。(ネットにpdfを上げている人はいるが)
Team JBAなんて言うシステムを作り、審判も選手もすべて管理するようになったのだから、せめて登録者だけでもただで見れるようにしてくれないですかね?2年に1回、2冊で3600円とって、ルールブック発売年とそうでない年で5000万円出版物収入が違うわけなんですが。
登録費あげたんだからそのぐらいできますよね?

未設定雑談
スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク
びぼうろく

コメント

タイトルとURLをコピーしました