スポンサーリンク
スポンサーリンク

日本はいつまで連帯責任を続けるのか

ブログ

同支社大学アメフト部員の逮捕により、部活動は活動休止した。これにより、チームは2部に降格するとのことだ。この活動休止は、どんな意味があり価値を見出すものなのか。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

そもそも「個」の犯罪である

そう。別に組織だって行った犯罪ではないのだ。チーム全体で、強姦したなら活動休止は当然の判断であろう。

部員のなかの4人が、部活外での行動時に法を犯した。
これは、他の部員に関係があることで、抑止できる可能性はあったのか。

部活動の活動外で他の部員や監督者が、すべてコントロールするのは不可能だ。
ましてや、成人である人が何をしようが、制御しようがないだろう。

しかし、何かが起こるとすぐに「活動休止」をするのが日本である。
他の部員には何も関係がないし、何をするすべがなかったのに試合をする機会が失われるのだ。

連帯責任は組織立った行動に限定するべきと指針を出せばいい

部活動の場合、監督省庁がどこになるのかは微妙なところであるが、とりわけスポーツに関しては、「スポーツ庁」が一度指針を出したらどうだろうか。

もちろん組織だった犯罪であれば、活動休止どころか消滅させるべきであろう。
例えば、ドーピングのような不正行為を組織として行っていた場合であっても同様だ。

しかし、個人の行動に関して、制御するのは不可能だ。
すべての行動を制限し、監視・監督するのは部活動として健全な姿ではないし、
そこまでしてスポーツをする価値などないだろう。

もちろん、人間としての社会形成の場においては、指導するべき立場の人はしかるべき処分を受けるべきなのかもしれない。しかし、他の部員には何も関係がないのだ。

部活以外のプライベートな時間について、監督しようがないのだから。

文部科学省は2014年に「スポーツ指導における暴力等に関する処分基準ガイドライン(試案)」なるものを出している。同ガイドラインでは、加害者の同じチームに所属するほかの競技者に対する処分についての基本的な考えとして

競技者は、一般的に、チームの一員であり、チームの他のメンバーに対する管理責任・安全配慮義務を負っていないと解される。それゆえ、チーム内で他の加害者が違反行為を行ったとしても、他の競技者は連帯して責任を負わされるいわれはないため、他の競技者に対しては処分をしない。

スポーツ指導における暴力等に関する処分基準ガイドライン(試案)

とされている。もちろんチーム全体として違反行為を容認する土壌がある場合や、違反行為をほう助している場合は別とされているが、当然であろう。このガイドラインは、とりわけ部内暴力・いじめ等の問題に対してのガイドラインであるが、不法行為といった点に関しては同様の取り扱いで問題ないのではないだろうか。

出場停止を監督者が勝手に決めるのはやめるべきだ

同ガイドラインのほかの競技者に実質的な不利益をもたらす処分についてとして、以下のように書かれている。

当該チームの登録資格の剥奪、登録資格停止処分、競技大会への出場停止などの処分は、加害行為を行っていない当該チームに所属する他の競技者のスポーツ権を制約することに留意すべきである。
このような処分は、前述のとおり、加害者個人の責任とするだけでは十分といえない事案に限定して課すべきである。すなわち、当該違反行為の結果が重大であることに加えて、将来の違反行為を未然に防ぐ必要性、又は加害者以外の当該チームに所属する他の競技者についても加害者と同等若しくは加害者に準じた処分を行う必要性が強く認められる等の特段の事情がある場合に限り選択できるものとする。例えば、当該チームの複数の指導者又は競技者が加害者となり違反行為が行われ、当該チームの他の競技者において当該違反行為の存在を把握しながら何らの防止措置や報告等が行われなかったために、重大な結果が発生することを防げなかった場合などである。

スポーツ指導における暴力等に関する処分基準ガイドライン(試案)

スポーツをしたい、他の人の権利は侵してはいけないのだ。
今回の同支社大学アメフト部は、どういう経緯で辞退したのかが重要である。

日本の部活動は、こういったときにとりあえず「活動休止・出場辞退」を何も考えずに決めている可能性が大いにある。理事会も、出場辞退の申し出を何も気にすることなく受け入れるのではなく、関係のない他の部員へのヒアリングを最低限行ってから決めるべきだったのではないだろうか。

もちろん、部員が話し合って出場辞退を決めるのはいいであろう。ただし、日本の体育会系に根付いた出場辞退の精神があって、その結論に至るのは「健全なスポーツ」の姿ではないであろう。

そういったときに、「無関係」の部員が試合を行える環境は、周りがサポートであるし、他の部員に対して、「無関係」の君たちは試合・練習を行って問題ないという助言を上からかけてあげることが、日本のスポーツの健全化につながっていくのではないだろうか。

ブログ雑談
スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク
びぼうろく

コメント

タイトルとURLをコピーしました